個人事業主にとって毎年の確定申告は大変な作業の1つです。
また、マイナンバー制度の導入によって、確定申告の方法が変わり、やり方が分からず、不安に感じている個人事業主もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は個人事業主の確定申告は、マイナンバーカード不要で、スマホで簡単におこなうことができます。
本記事では、個人事業主が確定申告をおこなう簡単な手順について、わかりやすく解説していきます。
・パソコンがあまり得意ではないので、スマホで確定申告をしたい
・マイナンバーカードがなくても確定申告ができる方法を知りたい
・スマホで簡単に確定申告ができるアプリなどあれば使いたい
上記の悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
最初に結論をお伝えすると、個人事業主の確定申告は、マイナンバーカードがなくても、次の2つを準備できればスマホでおこなえます。
・マイナンバー(12桁の数字の個人番号)
・スマホで使える会計アプリ
「マイナンバーはマイナンバーカードに記載されているもの」というイメージがありますが、マイナンバーカードを発行していない場合は、マイナンバー通知カードで確認可能です。
また、マイナンバー通知カードを紛失してしまったという場合は、マイナンバーが記載された住民票を取得すれば確認できます。
(住民票は市区町村の役所に行って申請すれば、基本的には当日中に発行してもらえます。)
そして、もう1つ準備するものは、スマホで使える会計アプリです。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」は、事業所得のスマホでの確定申告が対象外となっているため、個人事業主はスマホで確定申告をすることができません(給与所得者など一部はスマホに対応)。
そのため、スマホで使える会計アプリを自分で用意する必要があります。
ここからは、マイナンバーカードを持っていない個人事業主がスマホで確定申告をおこなう手順を詳しく解説します。
まず、大まかな流れとしては、下記の3つの工程があります。
1.スマホに会計アプリをインストールする。
2.会計アプリを使って確定申告書を作成する。
3.確定申告書を提出する。
3について、マイナンバーカードがない場合は、以下の2つのパターンで提出することができます。
1つは、作成した確定申告書を印刷して提出する方法です。
提出先は、住んでいる地域を管轄する税務署です。提出方法には、税務署の窓口に直接出向いて提出する方法と、郵送にて確定申告書を税務署に送付する方法があります。
窓口に行って提出する方法は、申告書の内容を適宜相談することができる点がメリットです。確定申告が初めての方や内容に不安がある方は、窓口に提出する方法がおすすめです。ただし、確定申告の期日付近は混雑が予想されるため、できるだけ期日に余裕をもって行くようにしてください。
税務署が自宅から遠い場合や、申告に相談が不要な場合は、郵送すれば時間を節約できます。
また、窓口と郵送のどちらの場合においても、マイナンバーの確認書類と本人確認書類の2点が必要です。
本人確認(以下のなかから1つ)
・運転免許証の写し
・パスポートの写し
・健康保険被保険者証の写し
マイナンバーの確認書類(どちらか1つ)
・マイナンバー通知カードの写し
・マイナンバーが記載された住民票の写し
これらの2点を添付して、提出します。
なお、マイナンバー通知カードは、2020年5月25日以降は新規発行や再交付が行われていません。そのため、2020年5月25日以降に結婚や引越しなどで氏名や住所が変わった場合は、マイナンバー通知カードの記載内容と実際の氏名や住所が異なることになります。
この場合はマイナンバー通知カードを使用できないため、マイナンバーが記載された住民票の写しを取得してください。
もう1つの提出方法として、ID・PW(パスワード)方式で電子申告する方法があります。
電子申告とは、インターネットを通じて確定申告などを行える「e-Tax」というシステムを使った申告方法です。電子申告には「マイナンバーカード方式」と「ID・PW方式」の2種類があり、マイナンバーカードなしで電子申告をおこなう場合は「ID・PW方式」になります。
ID・PW方式の場合、まずは住んでいる地域を管轄する税務署に行って本人確認をしたうえで、 e-TaxにログインするためのID・PWを発行してもらう必要があります。
本人確認は、「確定申告書を印刷して提出する方法」と同様、以下のうちから1つを準備してください。
本人確認(以下のなかから1つ)
・運転免許証の写し
・パスポートの写し
・健康保険被保険者証の写し
税務署でID・PWを発行してもらったら、そのID・PWでe-Taxにログインし、作成しておいた確定申告書を送信します。
※補足
国税庁はID・PW方式を、マイナンバーカードおよびICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応としたうえで、マイナンバーカードの取得を呼びかけています。今後使えなくなる可能性があるため、ご注意ください。
参考e-tax公式ページ
個人事業主の確定申告は、会計アプリを使ってスマホで済ませるのがおすすめです。
スマホで撮影するだけでレシートや領収書が簡単に取り込め、仕訳も該当する項目を選ぶだけで完了します。税務署へ行かなくても、自宅にいながらスマホだけで確定申告ができます。確定申告をしたいと考えている個人事業主の方は「FinFin」を試してみてください。