個人事業主の方は、節税対策として、ふるさと納税を利用しているケースが多いのではないでしょうか。
ふるさと納税による節税効果を得るためには、確定申告が必要です。本記事では、スマホで簡単にできる、ふるさと納税の確定申告方法を解説します。
目次
ふるさと納税をした際に、確定申告が必要な人と不要な人は、以下のようにわかれます。
確定申告が必要な人 | 確定申告が不要な人 |
---|---|
・個人事業主 ・ふるさと納税ワンストップ特例の申請を利用しない給与所得者 |
・ふるさと納税ワンストップ特例の申請を利用した給与所得者 |
個人事業主は、ふるさと納税をしたかどうかにかかわらず、確定申告が必要です。一方、給与所得者がふるさと納税をした場合、「ふるさと納税ワンストップ特例」の申請をすれば、確定申告は不要です。
「ふるさと納税ワンストップ特例」は、確定申告を行わなくても、ふるさと納税による税控除を受けられる便利な制度です。ただし、制度を利用するには、以下の条件に当てはまらなくてはなりません。
1.給与所得者である
2.2箇所以上から給与の支払いを受けていない
3.年間の給与収入の合計が2,000万円以下
4.給与所得以外の所得がない
5.一年間に寄付した自治体の数が5つ以下
6.確定申告をおこなう予定がない(住宅ローン控除や医療費控除など)
上記のうち、ひとつでも当てはまらない場合は、給与所得者であっても確定申告が必要です。
ふるさと納税の確定申告には、以下の書類が必要です。
・確定申告書
・寄付金の受領書または証明書
・本人確認書類(マイナンバーカードなど)
寄付金の受領書(証明書)は、寄付をおこなうと1週間~2ヶ月程度で自治体から郵送されてきます。本人確認書類は、確定申告書に記載するマイナンバーを確認するためのものです。マイナンバーカードや通知カード、マイナンバーが記載された住民票の写しなどを用意しましょう。
ふるさと納税をすると、「所得税」「住民税(基本分)」「住民税(特例分)」からそれぞれ税金が控除されます。控除可能な金額の計算式は、以下のとおりです。
【所得税】
(ふるさと納税の寄付金額-2,000円)×所得税の税率
【住民税(基本分)】
(ふるさと納税の寄付金額-2,000円)×10%
【住民税(特例分)※】
(ふるさと納税の寄付金額-2,000円)×(90%-所得税の税率)
※特例分が住民税所得割額の2割を超える場合は次の計算式となります。
(住民税からの控除)=(住民税所得割額)×20%
所得税の税率は、課税所得の金額によって変動するため、国税庁のホームページで確認してください。
個人事業主がスマホで確定申告をするには、e-Tax対応の会計アプリ(システム)を使って、確定申告をおこなう必要があります。
これは、国税庁ホームページにある「確定申告書等作成コーナー」が、事業所得者のスマホ申請を対象外としているためです。
スマホを使って確定申告をおこなう際の、おおまかな流れは以下になります。
・会計アプリでふるさと納税分を登録
・マイナンバーカードと読み取り対応のスマホがあれば電子申告
・上記のどちらかがなければ確定申告書を印刷するなどして税務署に提出
会計アプリには、ふるさと納税の「寄付先の所在地」や「寄付先の名称」、そして「寄付金」の入力項目があります。ガイダンスに従って、ふるさと納税をした自治体に関する情報や寄付金額を入力するだけで登録は完了です。
必要な情報をすべて入力したら、申告手続きを行います。手元にマイナンバーカードとICカードリーダーがあれば、e-Taxを使ってオンラインで電子申告ができます。
電子申告ができない場合は、確定申告書を印刷して直接税務署へ持ち込む、あるいは郵送や信書便での申告も可能です。
個人事業主の確定申告は、会計アプリを使ってスマホで済ませるのがおすすめです。
スマホで撮影するだけでレシートや領収書が簡単に取り込め、仕訳も該当する項目を選ぶだけで完了します。税務署へ行かなくても、自宅にいながらスマホだけで確定申告ができます。確定申告をしたいと考えている個人事業主の方は「FinFin」を試してみてください。