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2022.11.19 確定申告

副業として日雇いで請負仕事をしている場合の注意点と確定申告

副業として日雇いで請負仕事をしている場合の注意点と確定申告

会社などで働く場合、大きくわけて正規雇用と非正規雇用というものがあることはご存知だと思います。一般的に「副業」という場合、正社員など正規雇用としての給与とは別に収入を得ていることを指します。それでは、副業をする場合の確定申告はどうすればよいのでしょうか?

 

同じ非正規雇用でも、派遣と請負は異なる

企業などで働く場合、雇用の種類には「正規雇用」と「非正規雇用」の2種類があります。正規雇用とは、普通に企業に就職し、定年までフルタイムで仕事をする働き方です。いっぽう非正規雇用には、契約社員や派遣社員、パート/アルバイトなど、さまざまな雇用形態があります。

契約社員は、最初から一定の雇用期間が定められた働き方。派遣社員は、人材派遣会社などの派遣元会社と雇用契約を行い、その会社に派遣された先の指示に従って仕事をする働き方。パート/アルバイトは、正社員よりも労働時間が短く、給与が時給であることが多い働き方です。

 

ところで、派遣社員に似たものに、請負という形態もあります。派遣社員の場合、働く人は雇用契約を派遣元会社と結びますが、仕事の指示は派遣先の会社から受けることになります。これに対し請負の場合、働く人は雇用契約も仕事の指示も派遣元会社とだけやりとりすることになります。つまり、請負では、働く人と発注した会社の直接の関係はほとんどないのです。

 

日雇い労働のメリットとデメリット

平日は正社員として働きながら、副業として土日などだけ別の仕事をしたいと考えている人もいるでしょう。たとえば、サラリーマンとして働きながら、休日に日雇いとして引っ越しの手伝いの仕事をするといった働き方です。自分の気の向いたときに働き、気軽に収入を増やせるという意味で、このような仕事の仕方にメリットを感じる人も多いかもしれません。

ただ、このとき注意しないといけないのは、その副業の仕事が派遣社員としてのものなのか、それとも請負なのかということです。雇用や給与、仕事の上で怪我などをしたときの補償などは、当然ながら正規雇用が法的にも一番手厚く保護されています。それにくらべて非正規雇用は保護されないことが多いのですが、その非正規雇用のなかでも、実際に派遣される仕事先と直接の関係がほとんどない請負の場合、働く人の立場は非常に弱いものとなっています。

先の例で言えば、休日に引っ越しの手伝いの仕事をしていて、それによってケガをした際、請負ですと医療費などは全額自分で負担しなければならないこともよくあります。

ところで、2012(平成24)年以降、短期間の就業で就業先企業が雇用主とならない「日雇い派遣」は原則禁止となりました。そのような不安定な働き方で、労働者が不利益を被ることを防ぐためです。しかし例外もあり、生業収入(複数の収入源がある場合、そのなかでもっとも高額な収入を得ているもの)が500万円以上や世帯収入が500万円以上などの場合は、現在も「日雇い派遣」が認められています。ようするに、安定した収入のベースを持っていて、派遣の仕事による収入が生活を左右しない人ならば認められるということです。

サラリーマンが土日、引っ越しの手伝いの副業をするといった場合は、これに当てはまることが多いでしょう。ですが、原則禁止となっているように、働き方としては非常に不安定ですし補償も弱いので、そのことは十分自覚する必要があります。さらに、仕事の形態が派遣社員なのか請負なのか、また補償の範囲なども確認するようにしてください。

 

正社員として会社で年末調整をしていたが、そのままで大丈夫?

ところで、正社員が副業をした場合、確定申告の必要があるかどうかで悩む人も多いかもしれません。正社員だけの仕事であれば、会社が年末調整をしてくれるので確定申告は不要ですが、副業収入がある場合は原則として確定申告が必要となります。

ただ、給与所得以外の所得が20万円以下で還付申告をする必要がなければ、確定申告をしなくてもかまいません。ですが、還付金が入る可能性があり、申告したほうが有利なこともあるので、副業の所得によっては確定申告を考えたほうがいいでしょう。

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まとめ

最近では、正社員の副業を認める企業も増えており、今後ますます正社員の確定申告が身近になってくると思われます。また、副業で収入を得る場合の雇用形態には、注意をはらったほうがよいでしょう。