ログイン

フリーランス・個人事業主のための
Finタメ・マガジン

2025.03.03 確定申告

副業所得が20万円以下でも確定申告をした方がよいケースとは?

副業所得が20万円以下でも確定申告をした方がよいケースとは?

今回は、副業の確定申告における意外と知らないメリットについて解説します!副業収入20万円以下の場合、確定申告は法律上必須ではありません。しかし、実は確定申告をすることで大きなメリットが得られるケースがあります。医療費控除や住宅ローン控除などの税制優遇措置を活用すれば、思わぬ還付金を受け取れる可能性も。今回は、確定申告を活用したお得な方法をわかりやすく解説していきます。

1. 確定申告で還付金が受けられるケース

副業収入が20万円以下でも、確定申告をすることで税金が戻ってくるケースがあります。特に以下の4つは、見逃せない還付のポイントです。  

医療費控除

病院での治療費や薬代、通院時の交通費など、年間の医療費が一定額(所得の5%または10万円のいずれか低い方)を超えた場合、医療費控除を受けることができます。普段から領収書をしっかり保管し支出を記録しておくことがポイントです。

参照)国税庁「医療費控除の明細書」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm

ふるさと納税による寄付金控除

ふるさと納税をしている場合、寄付金控除を受けるためには、確定申告が必要です。ただし、会社員として給与所得がある方は、「ワンストップ特例制度」により、確定申告をしなくても控除を受けられます。6か所以上の自治体へ寄付された場合には、ワンストップ特例制度は利用できず、確定申告が必要になるので注意してください。

源泉徴収税額が大きい場合

副業としてアルバイトをした場合などに、源泉徴収税額計算表(月額表または日額表)の乙欄で給与が計算されると、源泉徴収税額が大きくなります。
その場合、確定申告を行うと還付金が戻ってくる可能性があります

令和6年分 源泉徴収税額表

住宅ローン控除

マイホームを購入して住宅ローンを組んでいる方は要チェックです。最長13年間にわたって年末のローン残高の1%が税額控除の対象となります。
ただし、対象となる住宅を購入した年度の確定申告で控除の適用を受けなければなりません。初年度の確定申告で控除を受けなかった場合には、その後の控除も受けられませんので、ご注意ください。2年目以降は年末調整で控除が可能になります。
しかし、控除の適用をした場合は、副業収入が少額でも、この控除を利用することで大きな節税効果が期待できます。

参照)国税庁「マイホームを持ったとき」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_1.htm

2.将来的に副業を続けていくなら、準備をしよう

確定申告には、税金の還付以外にも重要な意味があります。特に、副業を本格的な事業として展開したい方は、20万円以下の収入でも定期的に確定申告を行うことがポイントです。

事業実績として活用できる

確定申告を続けることで、事業の継続性を証明できます。これは、将来的に融資を受ける際などに有利になる可能性があります。

青色申告へのスムーズな移行

事業が成長した際には、青色申告を検討するのもおすすめです。
青色申告なら、最大65万円の特別控除や、赤字の繰り越しが可能になるなど、さまざまな税制優遇措置が受けられます。

3.副業の収支管理をスマートに

確定申告の準備を通じて、副業の収支をしっかり管理する習慣が身につきます。これは副業をスムーズに進める上で大切なポイントです。

副業経費の明確化

・副業にかかる経費を明確にすることで、無駄な支出を削減できる
・必要経費を把握することで、利益を最大化できる

生活費と副業資金の分離

会社員の収入と副業収入を明確に区別し、資金管理をスムーズにしましょう。
特に、副業専用の銀行口座やクレジットカードを用意すると、管理が楽になります。

4.あなたに合った確定申告の活用を

副業収入20万円以下でも、確定申告には様々なメリットがあります。医療費控除や住宅ローン控除による還付金、将来の事業展開に向けた実績作り、効率的な収支管理など、状況に応じて上手に活用していきましょう。

特に事業拡大を考えている方は、早い段階から確定申告に慣れて、少しずつ理解をしていくことは今後の事業においてプラスとなるでしょう。自分の状況に合わせて、確定申告を戦略的に捉えることも視野に入れてみてください。

【スマホで簡単】FinFinを使って確定申告をしよう

副業をしている皆さんにおすすめしたいのが、「スキマバイト確定申告 Powered by FinFin」です。こちらのアプリでは、副業の収入を管理し、年収の壁が一目でチェックできるだけでなく、確定申告の手続きも簡単にサポートしてくれます。特に確定申告が必要な副業ワーカーにとって、便利で頼りになるツールです。働き方をもっと自由に、そしてスムーズにするために、ぜひチェックしてみてください!

記事監修者紹介

株式会社タイミー スポットワーク研究所
公共政策G
サービスリーガルエキスパートチームTL
税理士
渡邊 亮先生

大学卒業後に4大税理士法人に入所。大手日系企業や外資系企業を中心に税務申告業務及び税務相談業務に従事。その後M&A部門に異動し、上場企業やファンド等を対象にM&A関連業務及びクロスボーダー取引等に関する税務アドバイザリー業務を担当。 2023年8月よりタイミーに参画し、新しい働き方における税制面の課題解決に向けて日々調査研究を行っている。